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【問題編44】法人税等の確定

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問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。

今回は、決算において法人税等が確定した時の仕訳問題です。

 

 

 

問題44
法人税等の仕訳

決算において、当期の法人税180,000円と住民税90,000円、事業税20,000円を計上する。なお、期中に法人税等の中間申告を行っており、120,000円を仮払法人税等として処理している。

  

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解き方解説

決算を迎え、利益をもとに法人税等の金額が確定した仕訳です。中間で税金の一部を概算払いで支払っているため仮払で処理しています。
仮払の残額を2ヶ月以内に納付するので、未払で処理する仕訳です。

 

使用する勘定科目は、問題の指示にしたがってください。

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支払う税金の金額を確認してみましょう。

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法人税と住民税、事業税の支払い合計額は290,000円です。

中間納付が120,000円あるので、残額の170,000円は未払いとして処理をします。

 

 

今回の仕訳で処理する項目

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  1. 法人税等の確定金額290,000円の計上をする。
  2. 仮払法人税等で処理していた120,000円をマイナスする。
  3. 残額の170,000円の未払の計上をする。

 

この内容を仕訳していきましょう。

 

 

 

【仕訳の考え方】

 

1、法人税等(費用)の増加

2、仮払法人税等(資産)の減少

3、未払法人税等(負債)の増加

 

 

    

1、法人税等(費用)の増加
  
⇨費用(+)なので借方の左

 
法人税等 290,000

 

※「法人税、住民税及び事業税」のどちらか、問題文の指示に従います。今回は、特に指示がないのでどちらかで仕訳してください。

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2、仮払法人税等(資産)の減少
  ⇨資産(ー)なので貸方の右


法人税等 290,000/仮払法人税等120,000

 

中間で仮払した時は、借方に計上されていましたので、今回確定時に減少の処理をします。

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3、未払金(負債)の増加
  
⇨負債(+)なので貸方の右

 

 

法人税等 290,000/仮払法人税等120,000
                          /未払法人税等 170,000

 

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 これで取引の仕訳が完了です。

 

  

仕訳解答

では改めて仕訳の解答です。  

 

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仕訳のポイント

  • 「法人税等」か「法人税、住民税及び事業税」勘定科目は問題の指示に従う。
  • 仮払法人税等は、確定した時に減少の処理をする。
  • 確定時に後日払う分の未払法人税等を計上する。

   

  

法人税の中間申告と納付についてはブログの95話で紹介しています。

www.easy-boki.com

 

法人税の確定ついてはブログの96話で紹介しています。

 

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次回は、問題編45「決算整理(減価償却)」の問題にチャレンジしてみましょう。

今日も最後までありがとうございました。

 

 

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