今回は、前期末に行っていた受取家賃の決算整理に対する、期首の再振替仕訳を行います。
問題110
再振替の仕訳
×1年8月1日に建物の賃貸契約を結び、向こう1年分の家賃360,000円を現金で受け取っていた。
本日、×2年4月1日の期首にあたり、前期末の家賃処理に関する再振替仕訳を行った。
仕訳解答
仕訳の解答です。
前受家賃 120,000/受取家賃 120,000
解き方解説
今回の問題は、期首の再振替仕訳です。
前期末の決算整理で行った仕訳の逆仕訳が再振替仕訳ですね。
では、再振替仕訳を行う前に、前期末の仕訳を考えてみましょう!!
前期末の決算整理仕訳
月数の数え間違いがないように、タイムレコードを書いて整理しましょう。
8月1日に家賃を1年分(12ヶ月分)受け取り
↓
3月31日が決算
↓
当期分は8ヶ月分なので
次期分4ヶ月分の家賃を受け取っているということです。
次期分の4ヶ月分の受取家賃を計算してみましょう!
【計算の条件】
- 1年分の家賃360,000円
- 次期分は4ヶ月分
360,000円×4÷12ヶ月=120,000円
正しい利益を計算するために、当期分の収益だけを計上します。
なので、次期分の収益4ヶ月分120,000円をマイナスして当期分の8ヶ月分にします。
- 受取家賃(収益)の減少
⇨収益(ー)なので借方の左
受取家賃 120,000/ - 前受家賃(負債)の増加
⇨負債(+)なので貸方の右
受取家賃 120,000/前受家賃 120,000
この仕訳が前期末の仕訳です。
仕訳の処理
前期末の逆仕訳が期首に行う再振替仕訳です。
(前期末の仕訳) 受取家賃 120,000/前受家賃 120,000
【仕訳の考え方】
前期末の逆仕訳を行うだけです。
これで取引の仕訳が完了です。
この再振替仕訳を行うと
- 前受家賃の残高はゼロになる。
前期は前受だったが、当期分なので前受ではなくなる。 - 受取家賃に120,000円が計上される。
当期の収益として4ヶ月分が計上されます。
次回は、問題編111「減価償却費の計上」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。