今回は、減価償却費を月次計上している場合の仕訳です。
日商簿記3級を学習される方へおさらいができるように問題をランダムに一つずつ出題しています。
これから学習する方は、簿記きほんのきからご覧ください!!
問題111
減価償却費の仕訳
当期12月1日に備品(720,000円)を取得したが、この備品については12月31日を1回目として、毎月末に減価償却の計算(定額法、耐用年数5年、残存価額ゼロ、記帳は間接法)を月割りで行っている。本日3月31日の決算においても3月分の減価償却費を計上する。
仕訳解答
仕訳の解答です。
減価償却費12,000/減価償却累計額 12,000
解き方解説
減価償却費を計上する問題です。
この問題は、「毎月末に月割りで行っている。」と書かれてあります。
減価償却費の計上の問題は、決算時に1年分を計上する問題が多いですね。
決算時に1年分を計上すると決算の月だけ減価償却費が計上され、決算月の利益が少なくなります。
月割りで均等に毎月末に計上することで、月単位の損益を把握することができます。
減価償却費の計算をしてみましょう
問題文より
- 取得原価 :720,000円
- 耐用年数 :5年
- 残存価額 :ゼロ
- 計算方法 :定額法
- 記帳方法 :間接法
720,000円÷5年÷12ヶ月=12,000円
1年分を12ヶ月で割った分を計上します。
計算ができましたので、早速問題文を確認して仕訳をしていきましょう!!
仕訳の処理
- 減価償却費の計上
- 減価償却累計額の計上
【仕訳の考え方】
1、減価償却費(費用)の増加
2、減価償却累計額(資産のマイナス)の増加
1、減価償却費(費用)の増加
⇨費用(+)なので借方の左
減価償却費 12,000/
12月に備品を購入してから毎月計上しているので、減価償却費の勘定はこのように記載されています。
2、減価償却累計額(資産のマイナス)の増加
⇨資産のマイナス(+)なので貸方の右
減価償却費12,000 /減価償却累計額12,000
資産の(+)は通常左の借方です。
資産のマイナスは、右の貸方 に記帳します。
減価償却累計額は、資産の価値の減少分を表す勘定です。
これで取引の仕訳が完了です。
仕訳の考え方は同じです。月割りで計上しているだけなので計算だけ注意しましょう。
減価償却の基礎のおさらいは74〜76話に分けて紹介しています。
次回は、問題編112「決算整理(毎月同額受取りの家賃)」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。