今日の学習内容
決算時に固定資産の価値の減少分を計算する手続きの「減価償却」の計算が終了しました。今日は、仕訳の方法を学習します。
減価償却費の計算(おさらい)
定額法の計算
計算は、取得原価から残存価額を引いた金額を耐用年数で割って計算します。
定額法のこのような計算式です。
計算に使う要素
- 取得原価(固定資産の金額はいくら?)
固定資産の取得にかかった金額です。 - 耐用年数(何年使えるのかな?)
固定資産を使用できる期間を見積もった年数です。 - 残存価額(最後いくらになる?)
耐用年数がまで使った時に残っている金額です。
※問題文には「残存価格ゼロ」とか「取得原価の○%」など指定されます。
減価償却は、
固定資産の価値を減少させるとともに、その減少分を「減価償却費」として計上する手続きです。
減価償却の記帳方法
減価償却は、このような処理を行います。
- 価値の減少分を「減価償却費」として費用計上する。
- 固定資産の価値を減少させる
記帳方法は2つあります。
- 間接法
固定資産の金額を直接減らさず、資産のマイナスを表す勘定科目を使う方法。 - 直接法
固定資産の金額を直接減らす方法
※日商簿記3級の試験では、間接法のみが試験範囲になっていますので、間接法を学習します。
間接法で使用する勘定科目
「減価償却費」勘定
減価償却において固定資産の価値の減少分を費用として計上する時に使用する勘定科目。
- 「減価償却費」は費用のグループ
- 費用グループなので、損益計算書の左側に記載されます。
- 費用は損益計算書の左に書かれているので
減価償却費(+)→ 左
減価償却費(ー)→ 右
「減価償却累計額」勘定
減価償却を間接法で行う場合に、固定資産の価値の減少を間接的に表すために使う勘定科目。
固定資産のマイナスを表す勘定科目。
- 「減価償却累計額」は資産のマイナスの勘定
- 資産のマイナスなので、プラスマイナスは資産の逆です。
減価償却累計額(+)→ 右
減価償却累計額(ー)→ 左
仕訳では、どの資産のマイナスを表すのか分かるように、「備品減価償却累計額」のようにアタマに固定資産名をつけることが多い。
【参考】
減価償却累計額は資産の減少分を表す勘定です。このような勘定を評価勘定といいます。
減価償却の仕訳
実際に仕訳をしてみましょう!
減価償却の例題
「決算において、期首に購入した車両(取得原価500,000円)について減価償却を行う。なお、減価償却方法は定額法(耐用年数5年、残存価額は取得原価の10%)、記帳方法は間接法で行う。」
【仕訳の考え方】
1、減価償却費(費用)を計上。
2、減価償却累計額(資産のマイナス)計上。
1、減価償却(費用)に計上。
費用のプラスなので
⇨減価償却費(+)借方の左。
(借)減価償却費 90,000/
2、減価償却累計額(資産のマイナス)を計上。
資産のマイナスなので
⇨減価償却累計額(+)貸方の右
(借)減価償却費90,000 /減価償却累計額 90,000
[参考]直接法
直接法は減価償却累計額の勘定は使用しません。
「減価償却費 〇〇/車両 〇〇」
このような仕訳で資産の金額を直接マイナスします。
(イラスト最後から2コマ目に書いています。)
明日は、会計期間の途中(期中)で購入した固定資産の減価償却の学習です。
今日も最後までありがとうございました。
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