かんたん!イラストで分かる簿記

長崎で簿記講師をしています。イラストで簿記を学んでみましょう!

簿記きほんのき84【決算】費用の繰延べ(毎年同額支払い)

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簿記きほんのき84

今日の学習内容

前回は、費用の繰延べについて一連の流れを学習しました。今日は、繰延のケースで「毎年同額を払っている場合」の仕訳を学習します。

苦手だという方が多い部分ですが、頑張っていきましょう。

 

 

  

前回のおさらい

前回まで、このような一連の処理を学習しました。

  1. 費用の支払い

  2. 決算時の費用の繰延べ
    当期に払った費用から、次期以降の分を差し引いて次期に持ち越す。
  3. 翌期首、再振替仕訳
    翌期首に再振替仕訳という逆仕訳を行います。

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毎年同額を前払いしている時

例えばこのような問題文です。

「保険料は、毎年10月1日に向こう1年分を支払っており当期も同額を支払っている。保険料の決算整理前の残高は90,000円である。3月31日、決算日につき前払い分を計上する。」

 

 

毎年払っている、去年からなど、前期にも支払いがある場合は、

前期で再振替仕訳をしていることを考えないといけません!!

 

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イラスト内の例題

「保険料は、毎年10月1日に向こう1年分を支払っており、当期も同額を支払っている。保険料の決算整理前の残高は90,000円である。3月31日、決算日につき前払い分を計上する。」 

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問題文に「毎年払っている」または「前期から払っている」という文章が入っている場合は、再振替仕訳がされていることを思い出してください。

 

前期ではみ出した分は、今年の費用になるからですね。

 

 

例題2

もう一つ、毎年同額を支払っている例で確認してみましょう。

 

「毎年6月1日に12ヶ月分の家賃を同額支払っている。決算整理前の支払家賃の残高は42,000円である。」

 

残高の42,000円は何ヶ月の家賃なのかを考えます。

 

  1. まず、何ヶ月次期に繰延べするのか考えましょう。
    タイムレコードを書き、2ヶ月が次期分とわかります。

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  2. 月数で書いたTフォームで情報を整理しましょう。
    支払家賃は14ヶ月分だとわかります。

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  3. 次期に繰延べる分を計算しましょう。
    残高を14ヶ月分のうちの2ヶ月分を繰り延べる計算をします。
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  4. 仕訳をしましょう。
    3で計算した2ヶ月分を繰延べる仕訳をします。

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このような流れで、計算と仕訳を行います。

慣れるまで大変かもしれませんが、練習問題を用意しましたのでチャレンジしてみましょう。

 

練習問題

 

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練習問題解答

 

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今日も最後までありがとうございました!

 

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