問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、税抜処理を行っている場合の消費税の納税額が決算時に確定した時の仕訳です。
問題38
消費税納税額の確定時の仕訳
決算において消費税の納付額を計算し確定した。なお、消費税の仮払分は90,000円で、仮受分は230,000円であり、税抜方式で処理している。
解き方解説
税抜方式で消費税の処理を行っている場合です。
決算時には、消費税の納税額を計算し、納期限までに税務署に納付します。
納税額を計算するために、この2つの勘定科目の残高を確認します。
問題文に、仮払分が90,000円と仮受分が230,000円とあります。これが、納税額を計算するために必要です。
仮受消費税ー仮払消費税=納税額
納税は、確定し2ヶ月以内に納付するので「未払消費税」として計上します。
【仕訳の考え方】
1、仮受消費税(負債)の減少
2、仮払消費税(資産)の減少
4、未払消費税(負債)の増加
1、仮受消費税(負債)の減少
⇨負債(ー)なので借方の左
仮受消費税 230,000/
消費税が確定し、仮受消費税を0にします。
2、仮払消費税(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
仮受消費税 230,000/ 仮払消費税 90,000
消費税が確定し、仮払消費税も0にします。
3、未払消費税(負債)の増加
⇨負債(+)なので貸方の右
仮受消費税 230,000/ 仮払消費税 90,000
/未払消費税 140,000
差額の140,000円は、後で支払う消費税として未払消費税で計上します。
これで取引の仕訳が完了です。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- 消費税の納税額は
仮受消費税ー仮払消費税=納税額 - 預かった(受け取った)消費税は仮受消費税で処理されている。
- 支払った消費税は仮払消費税で処理されている。
- 後日納税する金額は「未払消費税」で計上する。
消費税確定時の処理については、ブログの94話を確認してください。
次回は、問題編39「固定資産の期中売却」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。