問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、社会保険料が普通預金から引き落としされた納付時の仕訳です。
問題31
社会保険料納付の仕訳
社会保険料240,000円が普通預金より引き落とされた。
なお、120,000円が従業員負担分であり、社会保険料預り金で処理されている。残額は会社負担分である。
解き方解説
社会保険料は、従業員と会社が負担します。
給与支払い時に従業員から預かり、会社負担分と合わせた分を納付します。
仕訳で、従業員から預かった分、会社が負担した費用の計上をします。
- 普通預金が減少した
- 社会保険料預り金(負債)という科目で処理していた。
支払ったのでマイナスする。 - 会社負担分は、「法定福利費」という費用を計上。
この処理を仕訳で行なっていきます。
【仕訳の考え方】
1、普通預金(資産)の減少
2、社会保険料預り金(負債)の減少
3、法定福利費(費用)の増加
1、普通預金(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
/ 普通預金 240,000
2、社会保険料預り金(負債)の減少
⇨負債(ー)なので借方の左
社会保険料預り金120,000/普通預金240,000
預かった時に貸方(右)なので、払ったときは借方に計上して残高はゼロになります。
3、法定福利費(費用)の増加
⇨費用(+)なので借方の左
社会保険料預り金 120,000/普通預金 240,000
法定福利費 120,000/
これで取引の仕訳が完了です。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- 社会保険料預り金の発生は貸方(右)
- 支払いをしたとき、預かり分がなくなる。
預り金の発生が貸借どちらか分からなくなったら、現金で預かった場合の仕訳を思い出してみましょう。
現金を預かったら、現金は借方の左に計上するので、預り金は貸方の右に発生しますね。
社会保険料の支払いについてはブログの41話で紹介しています。
給料の支払い時に社会保険料の預かり分の処理からおさらいしたい方は40話のブログをチェック!
次回は、問題編32「商品売買(分記法)」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。