問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、商品を売り上げた時の仕訳を分記法で記帳する仕訳の問題です。
問題32
商品の売上(分記法)の仕訳
商品を98,000円(販売数100個、売価@980円、原価@500円)で売り上げ、代金は掛けとした。商品売買の記帳は分記法によること。
解き方解説
商品売買の仕訳は、三分法を使った仕訳がメインで出題されていますが、今回は「分記法」での仕訳です。
- 三分法・・「仕入、売上、繰越商品」の3つの勘定を使用する方法
- 分記法・・「商品、商品売買益」の2つの勘定を使用する方法
三分法と分記法での仕訳の違い
- 商品を掛けで仕入れた。
三分法 仕入〇〇/買掛金〇〇
分記法 商品〇〇/買掛金〇〇 - 商品を掛けで売り上げた。
三分法 売掛金〇〇/売上〇〇
分記法 売掛金〇〇/商品〇〇
/商品売買益〇〇
分記法では、仕入や売上の勘定は使用しません。
- 仕入のときは商品が増えたと仕訳する。
- 売上のときは商品が減った
販売した商品の利益を計上する仕訳をする。
【仕訳の考え方】
1、商品(資産)の減少
2、売掛金(資産)の増加
3、商品売買益(収益)の増加
1、商品(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
/ 商品 50,000
※売れた商品の原価で記入します。
@500円の商品が100個なくなった
2、売掛金(資産)の増加
⇨資産(+)なので借方の左
売掛金98,000/商品50,000
後で商品代金をもらう権利は、売掛金です。
3、商品売買益(収益)の増加
⇨収益(+)なので貸方の右
売掛金98,000/ 商品 50,000
商品売買益 48,000
原価50,000円の商品を販売して、98,000円受け取るので、48,000円の利益が出ていますね。
これで取引の仕訳が完了です。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- 分記法は「商品、商品売買益」の2つの勘定を使用
- 商品勘定は原価で記入
- 販売した利益は「商品売買益」で計上
社会保険料の支払いについてはブログの121話で紹介しています。
次回は、問題編33「決算の仕訳(費用の見越し)」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。