今日の学習内容
今日は当期に発生した売掛金が貸倒れしてしまった場合の処理です。
そして、貸倒れとして処理したものが、翌期以降に回収できた時の処理も学習しましょう。
- 今日の学習内容
- 貸倒れ処理のパターン
- 当期発生した売掛金が貸倒れした時
- 当期発生した売掛金が貸倒れした時の仕訳
- 前期以前に貸倒処理した分が回収できた時
- 本日新しく登場する勘定科目
- 前期以前に貸倒れ処理したものを回収した時の仕訳
- 【最後に】
貸倒れ処理のパターン
貸倒れの処理は2つのパターンがありましたね。
今日は、2の「当期発生した売掛金が貸倒れした」という処理を確認します。
- 前期発生した売掛金が次期に貸倒れた
(決算時に貸倒引当金の設定済み) - 当期発生した売掛金が当期に貸倒れた
(決算前なので、貸倒引当金の設定してない)
当期発生した売掛金が貸倒れした時
当期に発生した売掛金が、当期に貸倒れしてしまったということは、まだ決算を迎えておらず、その売掛金に貸倒引当金の設定がされていません。
したがって、残高があっても貸倒引当金を減額しません。
当期発生→当期貸倒れのときは、「貸倒損失」で処理します。
当期発生した売掛金が貸倒れした時の仕訳
実際に仕訳をしてみましょう!
貸倒れの仕訳
「当期発生した売掛金1,000円が貸倒れした。」
売掛金が貸倒れしたので、売掛金は回収できなくなります。
当期に発生した売掛金なので、貸倒引当金を減額せず、そのまま今年の損失である貸倒損失で処理します。
【仕訳の考え方】
1、貸倒れた売掛金(資産)を減らす。
2、貸倒した金額を貸倒損失で計上
1、貸倒れた売掛金(資産)を減らす。
資産のマイナスなので
⇨売掛金(ー)貸方の右。
(借) /売掛金 1,000
2、貸倒れした分を貸倒損失で計上。
費用のプラスなので。
⇨貸倒損失(+)借方の左
(借)貸倒損失 1,000/売掛金 1,000
次は、このように貸倒れ処理していた、売掛金などが次期以降に回収できたらどのような仕訳をするか見てみましょう。
前期以前に貸倒処理した分が回収できた時
イラストのように、以前貸倒れの処理が済んでいる分が、回収できた時は
貸倒損失の費用計上と売掛金の減額が終わっています。
この、処理が済分を次期以降に回収できた時には、「償却債権取立益」という勘定科目を使い処理します。
本日新しく登場する勘定科目
「償却債権取立益」勘定
前期以前に回収不能分として、貸倒れ処理していたものを回収した場合、その回収分を処理するための勘定科目。
- 「償却債権取立益」は収益のグループ
- 収益グループなので、損益計算書の右側に記載されます。
- 収益は損益計算書の右に書かれているので
償却債権取立益(+)→ 右
償却債権取立益(ー)→ 左
前期以前に貸倒れ処理したものを回収した時の仕訳
実際に仕訳をしてみましょう!
貸倒れの仕訳
「前期に貸倒れ処理した売掛金1,000円を現金で回収した。」
貸倒れの処理が済んでいるので、売掛金はすでにマイナスされており残高はありません。
現金の増加と、償却債権取立益という収益の計上を行います。
もらえないと思っていたお金が回収できて、儲けたようなイメージの方が分かりやすいでしょうか?
【仕訳の考え方】
1、現金(資産)を増加させる。
2、償却債権取立益の計上
1、受け取った現金(資産)の増加。
資産のプラスなので
⇨現金(+)借方の左。
(借)現金 1,000 /
2、貸倒処理済みの回収で
収益のプラス。
⇨償却債権取立益(+)貸方の右
(借)現金 1,000/償却債権取立益 1,000
【最後に】
貸倒れの処理のタイミングに注意しながら仕訳するのも、慣れるまでごちゃごちゃするかもしれませんが、文章にマークを付けたり、タイムレコードを書いたりしながらしっかり理解できるようにしましょう。
明日から、固定資産の減価償却の学習に入ります!
今日も最後までありがとうございました。
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— アヤコ@かんたん!イラストでわかる簿記 (@easy_boki) 2020年4月6日
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