問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、商品を掛けで売り上げた仕訳です。販売した際の運賃の処理もあります。
問題22
商品の販売の仕訳(販売諸掛)
商品65,000円を売り上げ、代金は掛けとした。なお、その際に引取運賃1,500円を現金で立替払いしたため、掛け代金に合算する。
解き方解説
商品を売り上げ、代金は掛けだった取引です。
その際にかかった運賃が相手負担だったのに、立て替えて支払っています。
相手負担の販売諸掛
販売時に相手が負担するべき運賃などを支払ったら、後日そのお金ももらわないといけません。
その代金を受け取る権利を表すための方法が2つあります。
- 「立替金」勘定を使う
- 「売掛金」に含める
どちらも、後日受け取る権利の資産です。
この問題の場合は、「掛け代金に合算する」とあるため、売掛金に合算する仕訳を行います。
【仕訳の考え方】
相手負担の運賃は売掛金に合算して仕訳を行います。
1、売掛金(資産)の増加
2、売上(収益)の増加
3、現金(資産)の減少
1、売掛金(資産)の増加
⇨売掛金(+)なので借方の左
売掛金 66,500 /
※売上代金+立替分の運賃
2、売上(収益)の増加
⇨売上(+)なので貸方の右
売掛金 66,500 /売上 65,000
3、現金(資産)の減少
⇨現金(ー)なので貸方の右
売掛金 66,500 /売上 65,000
/現金 1,500
運賃の1,500円を現金で払った分です。
これで取引の仕訳が完了です。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- 相手負担の販売諸掛は「立替金」を使うか、「売掛金」に含める。
- どちらを使うかは、問題文の指示に従うか、使用できる勘定科目で選択する。
(勘定科目一覧に立替金がない場合は、売掛金に含める方法を選択など)
販売諸掛はブログの29話で紹介しています。
次回は、問題編23「切手・収入印紙の未使用分」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。