日商簿記3級を学習される方へおさらいができるように問題を一つずつ出題しています。
これから学習する方は、簿記きほんのきからご覧ください!!
今回は、商品を販売した時の仕訳です。手形の処理や諸掛の処理もあります。
問題が長めで項目も多いですが、頑張って仕訳しましょう!
問題84
売上取引の仕訳
A商店に商品270,000円を売り上げ、代金のうち170,000円はA商店振り出し、当店を名宛人とする約束手形を受け取り、残額は掛けとした。
なお、運送会社に運賃20,000円を小切手で支払ったが、当店とA商店とで半分ずつ負担することになっており、A商店の負担分は売掛金勘定で処理する。
仕訳解答
仕訳の解答です。
解き方解説
今回の仕訳は、処理する内容が多いので、問題を読みながら情報をチェックしましょう。
今回の処理はこの内容ですね。
- 売上の処理
- 約束手形の処理
- 売掛金の処理
- 小切手の処理
- 運賃の処理
・相手負担の運賃
・自分負担の運賃
【仕訳の考え方】
1、売上(収益)の増加
2、受取手形(資産)の増加
3、売掛金(資産)の増加
4、当座預金(資産)の減少
5、発送費(費用)の増加
※相手負担の送料10,000円分を売掛金に含めるところに注意して仕訳しましょう。
1、売上(収益)の増加
⇨収益(+)なので貸方の右
/ 売上270,000
2、受取手形(資産)の増加
⇨資産(+)なので借方の左
受取手形170,000/売上270,000
3、売掛金(資産)の増加
⇨資産(+)なので借方の左
受取手形170,000/売上270,000
売掛金 110,000/
*問題文に「A商店負担分は売掛金勘定で処理する」とあります。
商品代金270,000円のうち、170,000円は約束手形で、残金は100,000円ですが、相手負担の運賃10,000円をプラスします。
売掛金も、運賃の立て替えのどちらも後でもらう権利の増加ですね。
4、当座預金(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
受取手形170,000/売上270,000
売掛金 110,000/ 当座預金20,000
*小切手の振り出しは、後日当座預金から引き落とされるので当座預金の減少です。
5、発送費(費用)の増加
⇨費用(+)なので借方の左
受取手形170,000/売上270,000
売掛金 110,000/ 当座預金20,000
発送費 10,000/
これで取引の仕訳が完了です。
売り上げた時の諸掛についてはブログの29話で紹介しています。
次回は、問題編85「証ひょう(消費税の納付)」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。