問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、売掛金を約束手形と小切手で回収した場合の仕訳です。
問題25
売掛金回収(手形・小切手)の仕訳
株式会社出島から売掛金の回収として、同社振出の約束手形100,000円と、かつて当社が振り出した小切手50,000円を受け取った。
解き方解説
代金回収は以下の2つで行いました。
- 株式会社出島が振り出した約束手形
- かつて当社が振り出した小切手
「かつて当社が振り出していた小切手」
今回の問題で、間違えやすいのは小切手の処理です。気をつけて仕訳をしましょう。
【仕訳の考え方】
1、売掛金(資産)の減少
2、受取手形(資産)の増加
3、当座預金(資産)の増加
1、売掛金(資産)の減少
⇨売掛金(ー)なので貸方の右
/ 売掛金 150,000
手形と小切手の合計額の売掛金を回収しました。
2、受取手形(資産)の増加
⇨受取手形(+)なので借方の左
受取手形 100,000/売掛金 150,000
問題文から 同社振出=株式会社出島振り出しですね。
手形代金をもらえる権利が発生しました。
3、当座預金(資産)の増加
⇨当座預金(+)なので借方の左
受取手形 100,000/売掛金 150,000
当座預金 50,000/
「小切手を受け取ったら現金の増加で処理するんじゃないの?」と思った方もいるかもしれませんね。
以前自分で振り出した小切手が戻ってきています。
自分で振り出した小切手を自己振出小切手と言います。
小切手を振り出した時に小切手は換金されるものとして「当座預金の減少(貸方)」で処理しています。
戻ってきたので当座預金 は減少しませんので、「当座預金」の減少を取り消すために増加の処理をします。
これで取引の仕訳が完了です。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- 自己振出小切手を受け取った時は、当座預金の増加と処理する。
小切手の振り出しについてはブログの34話で紹介しています。
次回は、問題編26「固定資産の売却」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。