日商簿記3級を学習される方へおさらいができるように問題を一つずつ出題しています。これから学習する方は、簿記きほんのきからご覧ください!!
今回は、当座預金の明細である当座預金照合表を確認して仕訳をする問題です。
問題89
証ひょうからの仕訳
以下の当座預金照合表にもとづいて、仕訳を行いなさい。
熊本商店は取引先であり、取引は全て掛けで行っている。
約束手形(No123)は5月21日に振り出したものである。
仕訳解答
仕訳の解答です。
解き方解説
仕訳は、証ひょう(取引の証拠となる書類)に書かれてある内容を確認して仕訳を行います。
問題に書いてあるところから、以下のことがわかります。
- 当座預金の明細なので、相手勘定は「当座預金」です。
- 熊本商店は掛けの取引をしている。
- 振り出した約束手形の代金が引き落とされている。
それぞれの日付にある内容を確認して仕訳をしましょう。
7月22日の仕訳
融資の返済と利息の引き落としがされており、借入金と支払利息の処理が必要です。
【7/22仕訳の考え方】
1、借入金(負債)の減少
2、支払利息(費用)の増加
3、当座預金(資産)の減少
1、借入金(負債)の減少
⇨負債(ー)なので借方の左
借入金 100,000/
2、支払利息(費用)の増加
⇨費用(+)なので借方の左
借入金 100,000/
支払利息 5,000/
3、当座預金(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
借入金 100,000/当座預金105,000
支払利息 5,000/
7月23日の仕訳
熊本商店から当座預金に入金があります。
問題文に「取引は全て掛けで行っている。」とあり、代金を受け取っているので売掛金を回収したことがわかります。
【仕訳の考え方】
1、当座預金(資産)の増加
2、売掛金(資産)の減少
1、当座預金(資産)の増加
⇨資産(+)なので借方の左
当座預金 300,000/
2、売掛金(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
当座預金 300,000/ 売掛金 300,000
7月25日の仕訳
手形引落(No123)とあり、問題文に「約束手形(No123)は5月21日に振り出したものである。」とありますので、支払手形が引き落としされたことがわかります。
【仕訳の考え方】
1、支払手形(負債)の減少
2、当座預金(資産)の減少
1、支払手形(負債)の減少
⇨負債(ー)なので借方の左
支払手形 100,000/
2、当座預金(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
支払手形 100,000/ 当座預金100,000
これで取引の仕訳が完了です。
次回は、問題編90「クレジットカード取引(入金)」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。