問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、一部現金取引を伝票に記録する問題です。
問題58
伝票の記入問題
商品を100,000円で仕入れ、代金のうち30,000円を現金で支払い、残額は掛けとした。伝票の空欄を記入してください。
解き方解説
伝票に書く前に、今回の取引の仕訳をしてみましょう。
商品仕入れの仕訳です。
- 仕入の増加→費用(+)で借方の左
- 現金の減少→資産(ー)で貸方の右
- 買掛金の増加→負債(+)で貸方の右
仕入 100,000/現金30,000
/買掛金70,0000
伝票の記入方法
現金が一部含まれる取引については、伝票に記入する方法は2つあります。問題にある伝票の種類と書かれてある金額からどちらの方法で起票するのかを考えます。
- 取引を分割する方法
- 2つの取引があったとみなす方法
解答する伝票のうち片方の伝票に「買掛金」と記入があります。
買掛金は支払う義務なので、出金伝票だと予想することができます。
そこから②の2つの取引があったとみなす(一旦全額掛けとする方法)であることだとわかりますが、わかりにくい場合は、以下のようにそれぞれの方法での仕訳を書いてみるといいですよ。
①取引を分割する方法の場合
- 30,000円現金で仕入れをした
- 70,000円掛けで仕入れをした
②2つの取引があったとみなす(一旦全額掛け取引とする)場合
- 掛けで100,000円を仕入れた
- 買掛金30,000円を現金払った
②の方法であれば、買掛金が現金で支払ったという仕訳を書くことができますね。
では、伝票に記入していきます。
1、出金伝票の記入
2、振替伝票の記入
1、出金伝票の記入
買掛金30,000円を現金で支払った。
買掛金30,000/現金30,000
2、振替伝票の記入
商品100,000円を掛けで仕入れた。
仕入100,000/買掛金100,000
この内容を伝票に記入します。
これで伝票の記入がが完了です。
仕訳のポイント
- 一部現金取引がどちらの方法か判断が難しい場合は、仕訳を2種類とも書いてみましょう。
今回と同じパターンの一部現金取引の処理については150話のブログをチェックしましょう。
次回は、問題編59「定期預金の預け替え」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。