問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、一部現金取引を伝票に記録する問題です。
問題57
伝票の記入問題
以前売上ていた商品100,000円が返品され、代金のうち30,000円は現金で支払い、残額は掛けから控除した。取引は三分法で処理している。伝票の空欄を記入してください。
解き方解説
伝票に書く前に、今回の取引の仕訳をしてみましょう。
売り上げた分の返品の仕訳です。
- 売上の減少→収益(ー)で借方の左
- 現金の減少→資産(ー)で貸方の右
- 売掛金の減少→資産(ー)で貸方の右
伝票の記入方法
現金が一部含まれる取引については、伝票に記入する方法は2つあります。問題にある伝票の種類と書かれてある金額からどちらの方法で起票するのかを考えます。
- 取引を分割する方法
- 2つの取引があったとみなす方法
解答する伝票のうち「振替伝票」に70,000円と記入があります。
ということは・・
返品の100,000円を30,000円の返品と70,000円の返品に分けているということがわかります。
分割した仕訳を考えるとこのように分割されています。
この内容を伝票に書いていきましょう。
では、伝票に記入していきます。
1、出金伝票の記入
2、振替伝票の記入
1、出金伝票の記入
商品30,000円が返品され現金で返金した。
売上30,000/現金30,000
この内容を伝票に記入します。
出金伝票は現金が減少するときに使用する伝票なので、借方の勘定科目だけを記入します。
2、振替伝票の記入
商品70,000円が返品され売掛金が減った。
売上70,000/売掛金70,000
この内容を伝票に記入します。
これで伝票の記入がが完了です。
仕訳のポイント
- 伝票に記入する前に、処理する仕訳を書いてみる。
今回と同じパターンの一部現金取引の処理については149話のブログをチェックしましょう。
次回は、問題編58「伝票の記入問題」の問題にチャレンジしてみましょう。
一部現金取引のもう一つの方法の問題です。
今日も最後までありがとうございました。