日商簿記3級を学習される方へおさらいができるように問題を一つずつ出題しています。
これから学習する方は、簿記きほんのきからご覧ください!!
今回は、仕入れをした時の仕訳です。手付金を払っており、掛けで取引をします。引取運賃の処理もあるので気をつけて仕訳をしましょう。
問題91
商品仕入れの仕訳
仕入先に注文していた商品550,000円が到着した。商品代金のうち10%は手付金としてあらかじめ支払済であるため相殺し、残高は掛けとした。
なお、商品の引取運賃5,000円は着払い(当社負担)であり、運送会社に現金で支払った。
仕訳解答
仕訳の解答です。
解き方解説
今回、仕入れ取引に様々な処理が発生しています。問題文を読みながら仕訳のポイントをチェックしていきましょう。
今回の仕訳で注意するポイント
- 引取運賃(仕入諸掛)は当社負担なので仕入の金額に含める。
- 仕入れの手付金は「前払金」で処理。
諸掛については、誰が負担するのかで処理方法が異なってきますので、問題文をチェックしてください。
今回は、当社負担なので、仕入れの費用が増加したとして「仕入」に含めます。
今回の処理はこの内容ですね。
- 商品を仕入れた処理
- 先に払っていた手付金の処理
- 残金を掛けで計上する処理
- 引取運賃は1の仕入れに含める
- 運賃を現金で払った処理
- 手付金 550,000円×10%=55,000円
- 掛け 550,000円ー55,000=495,000円
【仕訳の考え方】
1、仕入(費用)の増加
2、前払金(資産)の減少
3、買掛金(負債)の増加
4、現金(資産)の減少
1、仕入(費用)の増加
⇨費用(+)なので借方の左
仕入 555,000/
仕入代金550,000+運賃5,000=555,000円
2、前払金(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
仕入 555,000/前払金 55,000
3、買掛金(負債)の増加
⇨負債(+)なので貸方の右
仕入 555,000/前払金 55,000
/買掛金 495,000
後で、仕入れ先に払う金額はいくらか?と考えましょう。
4、現金(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
仕入 555,000/前払金 55,000
/買掛金 495,000
/現金 5,000
これで取引の仕訳が完了です。
次回は、問題編92「借入金の返済」の問題にチャレンジしてみましょう。
手付金や引取運賃がある問題です。
今日も最後までありがとうございました。