問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、事務所を借りる契約をした時の仕訳です。
問題34
賃貸借契約の仕訳
事務所の賃貸借契約を月額200,000円で結んだ。この契約により、当月の家賃1ヶ月分、敷金3ヶ月分、および仲介業者への手数料(家賃の1ヶ月分)を現金で支払った。
解き方解説
契約時に支払った金額と仕訳内容を確認してみましょう。
これらの内容を勘定科目に当てはめて仕訳をしていきましょう。
- 家賃は、「支払家賃」という費用の計上です。
- 敷金は、解約時まで預けているお金です。
「差入保証金」という勘定科目を使用します。 - 仲介手数料は「支払手数料」を計上します。
- 支払った総額を現金で支払った処理をします。
【仕訳の考え方】
1、支払家賃(費用)の増加
2、差入保証金(資産)の増加
3、支払手数料(費用)の増加
4、現金(資産)の減少
1、支払家賃(費用)の増加
⇨費用(+)なので借方の左
支払家賃 200,000/
2、差入保証金(資産)の増加
⇨資産(+)なので借方の左
支払家賃 200,000/
差入保証金 600,000/
契約解除時に返してもらえる権利として資産に計上します。
3、支払手数料(費用)の増加
⇨費用(+)なので借方の左
支払家賃 200,000/
差入保証金 600,000/
支払手数料 200,000/
4、現金(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
支払家賃 200,000/現金 1,000,000
差入保証金 600,000/
支払手数料 200,000/
これで取引の仕訳が完了です。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- 契約時の家賃や手数料、敷金はそれぞれの科目で処理する。
- 敷金の勘定科目は「差入保証金」で処理。
賃貸借契約の仕訳をおさらいしたい方は61話のブログをチェック!
次回は、問題編35「決算の仕訳(貸倒引当金)」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。