問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、帳簿の締め切りを行う時の費用勘定を損益勘定に振り替える仕訳です。
問題48
費用の損益振替仕訳
決算整理後の仕入勘定の残高は230,000円、支払家賃の残高が120,000円であった。決算につきこれらの費用の勘定を損益勘定に振り替える仕訳をしなさい。
解き方解説
帳簿の締め切りの時に行う仕訳は以下の通りです。
- 収益・費用勘定を「損益勘定」に振り替える。
- 当期純利益(または損失)を「繰越利益剰余金」に振り替える。
- 各勘定を締め切る。
今日の仕訳は、帳簿の締め切りのうち、Step1の費用の勘定を振り替える仕訳です。
帳簿の締め切りにあたり、費用の残高は
残高を0にするために損益勘定に移動します。
今回の問題は、仕入と支払家賃の残高があります。
今回の問題は、この仕入と支払家賃の残高を振替(移動)します。
では仕訳していきましょう。
【仕訳の考え方】
1、仕入(費用)の残高を0にする。
2、支払家賃(費用)の残高を0にする。
3、費用の金額を損益に計上。
1、仕入(費用)の残高を0にする。
⇨仕入の残高は借方(左)にあるので貸方(右)に記入
/ 仕入 230,000
2、支払家賃(費用)の残高を0にする。
⇨支払家賃の残高は借方(左)にあるので貸方(右)に記入
/仕入 230,000
/受支払家賃 120,000
*移動するので、費用の残高は0になります。
3、費用の金額を損益に計上。
⇨費用と同じ貸方の右に記入します。
損益 350,000/仕入 230,000
/支払家賃 120,000
これで取引の仕訳が完了です。
今回は、費用勘定の損益振替仕訳だけの問題です。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- 決算で帳簿を締め切る時に費用勘定は、損益勘定に振り替える。
- 費用を0にして損益に振り替える。(移動する)
損益振替の概要ついてはブログの122話で紹介しています。
収益と費用の損益振替についてはブログの123話で紹介しています。
帳簿の締め切りのStep1の収益と費用の振替のうち、費用の振替をする問題でした。
損益勘定に振り替えた収益と費用の差額で利益か損失が計算されます。
その利益(または損失)を損益勘定から振り替える仕訳問題を学習します。
次回は、問題編49「利益の振替(損益勘定からの振り替え)」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。