問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、帳簿の締め切りを行う時の損益勘定で計算された利益を繰越利益剰余金勘定に振り替える仕訳です。
問題49
利益の振替仕訳
損益勘定の記録に夜と、当期の収益総額は590,000円、費用の総額は350,000円であった。この差額を繰越利益剰余金に振り替える。
解き方解説
帳簿の締め切りの時に行う仕訳は以下の通りです。
- 収益・費用勘定を「損益勘定」に振り替える。
- 当期純利益(または損失)を「繰越利益剰余金」に振り替える。
- 各勘定を締め切る。
今日の仕訳は、帳簿の締め切りのうち、Step2の当期純利益(損失)を振り替える仕訳です。
収益と費用から損益勘定に振り替えられ、貸借差額で利益または損失の金額が計算されます。
損益勘定の差額を繰越利益剰余金勘定に移動します。
今回の問題での勘定残高は、次の通りです。
- 収益が590,000円
- 費用が350,000円
収益が240,000円多く、当期の利益になりました。
この利益を、純資産である「繰越利益剰余金」の貸方(右)に振り替えます。
損益勘定の差額を繰越利益剰余金に振り替えるので、損益勘定は0になり、繰越利益剰余金は利益の分増加します。
では仕訳していきましょう。
【仕訳の考え方】
1、損益の残高を0にする。
2、繰越利益剰余金(純資産)に計上
1、損益の残高を0にする。
⇨残高を移動するので、0になるように借方に残額を記入
損益 240,000 /
2、繰越利益剰余金(純資産)に計上
⇨利益が出たので、純資産の増加である貸方(右)に損益から振り替えた金額を記入。
損益 240,000/繰越利益剰余金 240,000
損失が出た場合は、
損益勘定の残高は逆の貸方に発生し、繰越利益剰余金の借方に振り替えられます。
これで取引の仕訳が完了です。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- 損益勘定の差額で利益または損失が計上される。
- 利益(損失)は繰越利益剰余金に振り替えられる。
利益(損失)の振り替えについてはブログの124話で紹介しています。
最後の各勘定の締め切りについてはブログの125話で紹介しています。
次回は、問題編50「小口現金(報告と補給)」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。