日商簿記3級を学習される方へおさらいができるように問題を一つずつ出題しています。これから学習する方は、簿記きほんのきからご覧ください!!
今回は、証ひょうを確認して仕訳をする問題です。
従業員が出張から戻り、経費の精算をします。
問題86
証ひょうからの仕訳
従業員が出張より帰社し以下の報告書と領収書が提出された。
なお、出張にあたり10,000円を概算払いしており、残金を現金で受け取った。また、当社では3,000円以下の電車賃の領収書を不要としている。
仕訳解答
仕訳の解答です。
解き方解説
仕訳は、証ひょう(取引の証拠となる書類)に書かれてある内容を確認して仕訳を行います。
今回は、出張に行く前に、概算払いとして10,000円を従業員に渡しています。
その際の仕訳を確認しましょう。
概算払いをした時
概算で支払いをしたときは、なんのためにいくら使うのかが確定していません。
今回の問題は、10,000円を手渡しています。
まだ、内容が確定していない概算払いは、「仮払金」で処理しておいて、内容が確定したときに「仮払金」が減少する仕訳を行います。
今回の処理はこの内容ですね。
- 仮払金の処理
- 旅費交通費の処理
- 残金が返金された時の処理
【仕訳の考え方】
1、仮払金(資産)の減少
2、旅費交通費(費用)の増加
3、現金(資産)の増加
1、仮払金(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
/ 仮払金 10,000
※概算払いしていた内容が確定したので、仮払金を減少させます。
2、旅費交通費(費用)の増加
⇨費用(+)なので借方の左
旅費交通費 6,840/ 仮払金 10,000
※提出された、領収書および旅費交通費報告書を確認して、旅費交通費の金額を集計しましょう。
3、現金(資産)の増加
⇨資産(+)なので借方の左
旅費交通費 6,840/ 仮払金 10,000
現金 3,160/
※概算払いの10,000円から使った交通費のお釣りを現金で返金してもらいます。
これで取引の仕訳が完了です。
次回は、問題編87「証ひょう(備品の購入)」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。