かんたん!イラストで分かる簿記

長崎で簿記講師をしています。イラストで簿記を学んでみましょう!

【問題編64】ICカードの使用

f:id:easy_boki:20200917161814j:plain

 

問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。

今回は、旅費と消耗品をICカードにチャージした分から支払った時の仕訳です。

 

 

問題64
ICカード使用の仕訳

ICカードを使用し、旅費交通費として1,000円、消耗品費として800円を支払った。なお、当社はICカードに現金を入金する際、仮払金勘定を用いて処理している。

  

f:id:easy_boki:20200704091338j:plain

 

 

仕訳解答

f:id:easy_boki:20200919143033j:plain


 

解き方解説

旅費交通費と消耗品費を計上する処理です。
支払は、ICカードを使用しています。チャージした時に現金を払っているので、ここでは現金の支払はありません。

f:id:easy_boki:20200919140500p:plain

 

では、ICカードに入金した時の処理を考えてみましょう。
今回の場合、問題文に「入金する際、仮払金勘定を用いて処理している」とありますね。

f:id:easy_boki:20200919140805p:plain

 

仮払金

まだ何にいくら使うか分からないけど、現金で支払った場合。現金のマイナスはわかりますが、相手勘定は何にいくら使うか確定しません。

その場合に使う勘定科目が、仮払金です。

 

この仮払いの内容が確定した時の処理ですね。

 

f:id:easy_boki:20200919141201p:plain


 

 

今日は、以下の内容を仕訳していきます。

  • 旅費交通費の計上
  • 消耗品費の計上
  • 判明した分の仮払金のマイナス

 

 

【仕訳の考え方】

 

1、旅費交通費(費用)の増加

2、消耗品費(費用)の増加

3、仮払金(資産)の減少

 

 

 

1、旅費交通費(費用)の増加
  ⇨費用(+)なので借方の左


旅費交通費1,000

 

  

2、消耗品費(費用)の増加
    ⇨費用(+
)なので借方の左

 


旅費交通費1,000/ 
消耗品費      800/
            

 

f:id:easy_boki:20200919141706p:plain



 

 

3、仮払金(資産)の減少
  ⇨資産(ー)なので貸方の右


旅費交通費1,000/ 
消耗品費      800
/ 仮払金 1,800

 

f:id:easy_boki:20200919141903p:plain

 これで取引の仕訳が完了です。

 

    

仕訳のポイント

  • ICカードにチャージした時に「仮払金」として計上した場合は、内容判明の時に貸方に仮払の減少の処理をする。
  • ICカードチャージの時に旅費交通費として処理されている場合もあるので、問題を確認すること。

 

 

次回は、問題編65「売掛金の回収」の問題にチャレンジしてみましょう。

今日も最後までありがとうございました。

 

 

 目次へ戻る