問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、従業員の出張にあたり仮払いをしていた分の精算と売掛金の回収を計上した仕訳です。
問題51
仮払金精算の仕訳
従業員が出張から戻り、得意先から回収した売掛金100,000円と旅費の残額の3,200円を現金で受け取った。なお、出張にあたり、旅費の概算額30,000円を手渡していた。
解き方解説
仮払いしていた分の旅費の確定と売掛金を回収した分の仕訳を行います。
まだ何にいくら使うか分からないけど、現金で支払った場合。現金のマイナスはわかりますが、相手勘定は何にいくら使うか確定しません。
その場合に使う勘定科目が、仮払金です。
- 売掛金の回収 100,000円
- 使った旅費 26,800円
(30,000円渡し3,200円が残っている) - 受け取った現金は103,200円
(売掛金100,000円+旅費の残金3,200円)
仮払金はどう計上されていたか確認しましょう。
仮払いをした時
現金で渡していたと考えると現金(ー)は貸方なので、仮払金は借方に計上されています。
この仮払金で計上していた金額の内容が判明しました。
今日は、以下の内容を仕訳していきます。
- 仮払金が判明した処理
- 売掛金を回収した処理
- 旅費の計上
- 現金受取の処理
【仕訳の考え方】
1、仮払金(資産)の減少
2、売掛金(資産)の減少
3、旅費(費用)の増加
4、現金(資産)の増加
1、仮払金(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
/ 仮払金 30,000
2、売掛金(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
/仮払金 30,000
/売掛金100,000
3、旅費(費用)の増加
⇨費用(+)なので借方の左
旅費 26,800 /仮払金 30,000
/売掛金100,000
4、現金(資産)の増加
⇨資産(+)なので借方の左
旅費 26,800 /仮払金 30,000
現金 103,200 /売掛金100,000
これで取引の仕訳が完了です。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- 現金の支出時に内容が未確定な場合は「仮払金」として借方に計上される。
- 仮払いの内容が判明したときは貸方に書かれ、残高は0になる。
出張時の仮払いについては、ブログの42話でぜひ確認してください。
次回は、問題編52「賃貸借契約の解除」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。