問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、取引の事実を証明する書類「証ひょう」を確認して仕訳を行う問題です。
問題54
証ひょう(売上)の仕訳
店舗における1日の売上の仕訳を行うにあたり、売上集計表は次の通りであった。
なお、合計額のうち19,800円は現金で残りはクレジットカード決済であった。クレジットカードの手数料は2%だが入金時に計上する。
税抜方式で記帳すること。
解き方解説
店舗の売上集計を行った証ひょうです。
売上の計上を税抜方式で行います。
今回の仕訳で処理すること
仕訳に必要な情報を整理していきましょう。
- 売上分の現金が増えた。
- クレジットカード分の後でもらえる権利の発生。
- 1日の売上を計上する。
- 売上分の仮受消費税の計上する。
【仕訳をしましょう!】
1、現金(資産)の増加
2、クレジット売掛金(資産)の増加
3、売上(収益)の増加
4、仮受消費税(負債)の増加
1、現金(資産)の増加
⇨現金(+)なので借方の左
現金 19,800/
問題文に「19,800円は現金で」とありますので、実際に増えた現金を増加させる処理をします。
2、クレジット売掛金(資産)の増加
⇨資産(+)なので借方の左
現金 19,800/
クレジット売掛金 61,600/
クレジットカードの代金を受け取る権利を計上します。
「カードの手数料は入金時に計上」とありますので、そのまま現金以外の金額を計上しましょう。
3、売上(収益)の増加
⇨収益(+)なので貸方の右
現金 19,800/売上 74,000
クレジット売掛金 61,600/
4、仮受消費税(負債)の増加
⇨負債(+)なので貸方の右
現金 19,800/売上 74,000
クレジット売掛金 61,600
/仮受消費税7,400
販売時にお客様から消費税を受け取っていますので、「仮受消費税」ですね。
売上集計表に消費税額が書いてありますので、その金額を計上しましょう。
これで取引の仕訳が完了です。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- なんの取引を表す証ひょうか確認をして、補足の問題文と合わせて仕訳を考えましょう。
証ひょうについては、154話で概要を説明しています。
次回は、問題編56「貸倒引当金の設定」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。