問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、従業員が出張から戻ったときの精算の処理です。出張前の概算額を渡しています。
問題2 出張の仮払い精算
従業員が出張から戻り、旅費の残額5,000円と、得意先で契約した商品販売にかかる手付金18,000円を現金で受け取った。
なお、出張にあたり従業員には旅費の概算額20,000円を渡していた。
解き方解説
出張の仮払の精算をする問題です。
概算額を渡した時に「仮払金」の勘定で処理していたのを忘れないようにしましょう。
【仕訳の考え方】
この仕訳は大きく2つの処理があります。出張の仮払いを精算する処理と、得意先から手付金を受け取った処理です。この2つの仕訳をまとめたものが解答になります。
- 仮払金の精算処理
1、仮払金(資産)が減少
2、旅費(費用)が増加
3、現金(資産)が増加 - 手付金の受け取り処理
4、前受金(負債)の増加
5、現金(資産)が増加
1、仮払金(資産)が減少
仮払いではなくなったのでマイナス
⇨仮払金(ー)なので貸方の右
/仮払金 20,000
2、旅費(費用)の増加
残金が5,000円なので15,000円が旅費だとわかります。
⇨旅費(+)なので借方の左
旅費 15,000 /仮払金 20,000
3、現金(資産)が増加
旅費の残金が増えました。
⇨現金(+)なので借方の左
旅費 15,000 /仮払金 20,000
現金 5,000
これで仮払いの精算仕訳が完成です。続いて手付金の仕訳を行いましょう。
4、前受金(負債)の増加
前受金は後で商品を渡す義務で負債です。
⇨前受金(+)なので貸方の右
/前受金 18,000
3、現金(資産)が増加
⇨現金(+)なので借方の左
現金 18,000 /前受金 18,000
前受金の仕訳が完成です!
最初の仮払いの精算の仕訳と合わせて解答しましょう。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- 出張の概算額は仮払金で処理し、金額確定して精算を行う。
精算したら仮払金の残は0になります。 - 前受金は「負債」で後で商品を渡す義務
出張の仮払いついてはブログの42話で学習しています。
手付金については24話のブログで紹介しています。
次回は、問題編3「仕入諸掛」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。