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簿記きほんのき68【決算】決算整理(貯蔵品の振り替え)

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簿記きほんのき68

今日の学習内容

今日は、決算日に未使用の切手や収入印紙が残っている場合の処理を学習します。

 

 

 

 

なぜ決算時にこの処理する?

切手や収入印紙などの資産価値があるものが決算日に残っている場合、それを資産として次期に繰り越す処理をします。

なぜ、そんな処理をするのか?と思いますよね。購入時に費用として計上しているからです。

切手などは、購入時に通信費という勘定科目で処理していますが、残ってしまうと使うのは来年です。

来年の費用ですよね。

なので、今年の費用からマイナスして、未使用分については、貯蔵品として時期に繰り越す処理をすると考えてください。

※ここでは、貯蔵品として処理するべき基準については省略します。

 

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本日新しく登場する勘定科目

「貯蔵品」勘定

切手や収入印紙・事務用品などの未使用分を決算時に資産計上する際に使用する勘定科目。

  • 「貯蔵品」は資産のグループ
  • 資産グループなので、貸借対照表の左側に記載されます。
  • 資産は貸借対照表の左に書かれているので
    貯蔵品(+)→ 左(貯蔵品が増加)
    貯蔵品(ー)→ 右(貯蔵品が減少)

 

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決算日に切手が残っている場合の仕訳

決算において、郵便切手200,000円が残っている。切手は当期購入したもので、通信費で処理されている。

 

 未使用分、通信費を減少させて、貯蔵品に振り替える(移動する)処理を行います。

 

  

【仕訳の考え方】
 1、未使用分の通信費(費用)を減少。
 2、未使用分を貯蔵品(資産)を増加。

 

1、未使用分の通信費(費用)を減少。
  ⇨通信費(ー)なので貸方の右。

(借)      通信費  200,000  

2、貯蔵品(資産)を増加させる。
  ⇨貯蔵品(+)なので借方の左

(借)貯蔵品 200,0000 通信費  200,000  
 

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決算日に収入印紙が残っている場合の仕訳

決算において、収入印紙100,000円が残っている。切手は当期購入したもので、租税公課で処理されている。

 

 未使用分、租税公課を減少させて、貯蔵品に振り替える(移動する)処理を行います。

 

  

【仕訳の考え方】
 1、未使用分の租税公課(費用)を減少。
 2、未使用分を貯蔵品(資産)を増加。

 

1、未使用分の租税公課(費用)を減少。
  ⇨租税公課(ー)なので貸方の右。

(借)      租税公課 100,000  

2、貯蔵品(資産)を増加させる。
  ⇨貯蔵品(+)なので借方の左

 

(借) 貯蔵品 100,0000 /租税公課 100,000  

 

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「貯蔵品」翌期首仕訳

 決算時に、貯蔵品へ振り替えた時は、翌期首に前期末に行った仕訳の逆仕訳をします。

これを再振替仕訳といいます。

 

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明日は、決算整理の「貸倒引当金の設定1」 です。

今日も最後まで見てくださりありがとうございました!

 

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