今日の学習内容
今日は、決算整理で行う当座借越の処理について学習します。
決算の時に、当座預金の残高がマイナスになっている場合ですね。
当座預金の特徴(おさらい)
以前、34話で当座預金学習をした時に当座預金の特徴を紹介しました。
- 小切手や手形を振り出せる
- 利息はつかない
- 口座開設には、審査がある
- 残高が不足していても支払いができる(契約必要)
この赤文字の部分の契約が「当座借越」について書いていた所です。
当座借越契約
「当座借越契約」とは当座預金の残高を超えて、当座預金を引き出すことができる銀行との契約をといいます。
イラストにあるように、当座預金残高が1,000円しかないのに、50,000円の小切手を振り出すことができます。
当座借越になっている状態
当座預金は資産の勘定科目なので、お金が入っていれば借方に残高があります。
残高以上に当座預金を払い出した場合、当座預金がマイナスになり貸方に残高が残ります。
決算の時に、当座預金が貸方の時は、銀行から立て替えてもらった借入分として負債の勘定科目に振り替える処理を行います。
借入なら、負債に載せないと貸借対照表の情報が正しく表せませんよね。
当座借越の振り替えは、当座預金の貸方残高を当座預金に移す処理です。
本日新しく登場する勘定科目
「当座借越」勘定
銀行が一時的に立て替えてくれるマイナスの当座預金を表す勘定科目。
銀行に借りていることを表す。
- 「当座借越」は負債のグループ(後で払う義務)
- 負債グループなので、貸借対照表の右側に記載されます。
- 負債は貸借対照表の右に書かれているので
当座借越(+)→ 右(払う義務が増加)
当座借越(ー)→ 左(払う義務が減少)
当座預金(貸方残高)の決算時の仕訳
「決算にあたり、当座預金が49,000円の貸方残高であるため当座預金に振り替える。」
当座預金の残高を0にして、当座借越に振り替える(移動する)処理を行います。
【仕訳の考え方】
1、当座預金(資産)の貸方残高を0にする。
2、当座借越(負債)を増加させる。
1、当座預金(資産)貸方残を0にする。
⇨借方の左に同じ金額を書いて0にする。
(借) 当座預金 49,000 /
2、当座借越(負債)を増加させる。
⇨当座借越(+)なので貸方の右
(借) 当座預金 49,000 / 当座借越 49,000
当座借越翌期首の仕訳
決算時に、当座借越へ振り替えた時は、翌期首に前期末に行った仕訳の逆仕訳をします。
これを再振替仕訳といいます。
再振替仕訳をして、翌期首は当座預金残高はマイナスからまたスタートします。
最後に
当座借越の振り替えですが、後で銀行に払う負債として使っています。
当座借越を使わずに「借入金」で処理する場合もありますので、問題に使用する勘定科目を確認してください。
明日は、決算整理の「貯蔵品の振り替え」 のブログです。
今日も最後まで見てくださりありがとうございました!
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