かんたん!イラストで分かる簿記

長崎で簿記講師をしています。イラストで簿記を学んでみましょう!

簿記きほんのき63 試算表の作成

 

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簿記きほんのき63

いつもブログを見てくださり、ありがとうございます。
このイラストは、簿記の講義をしている中で、もっと簿記が楽しく学べないかな?と考えてホワイトボードに書き出して誕生しました。

ぜひ簿記を学んでみたいなと思う方に!

隙間時間に、日商簿記3級の範囲をイラストで簿記を学べるように作成しています。

 

 

 

今日の学習内容

今日は、「62話の簿記一連の流れ」の中で登場した試算表の種類と作り方を学習していきます。

日商簿記3級の試験では、第3問、第5問で登場しますね。

 

試算表とは

試算表とは、決算書を作成する前に、日常処理の仕訳が総勘定元帳に転記がされているか確認するための集計表でしたね。

 

  • 試算表(Trial Balance)でT/Bと略される。
  • 総勘定元帳の記録にもとづいて作成する。
  • 作成タイミング
    (毎日、毎週、毎月末、決算時必要に応じて) 
  • 3種類の試算表がある。

 

3種類の試算表

今日はこの3種類の記入方法の違いを勉強します。

 

試算表はそれぞれの勘定科目の

  • 合計試算表   合計を書いている。
  • 残高試算表   残高を書いている。
  • 合計残高試算表    合計と残高を書いている。

 

どの試算表を作るのかで、数字の書き方が違いますので、確認しましょう。

 

 

合計試算表

勘定科目ごとの借方・貸方それぞれの合計を書いています。

勘定科目ごとに借方の合計と貸方の合計をそれぞれ計算して記入すればOKです!

 

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残高試算表

勘定科目ごとの借方・貸方の残高を書いています。

 

  • 借方と貸方のそれぞれ合計金額を計算
  • 貸借差額の残高を記入

勘定科目で、借方に残高が残るか、貸方に残高が残るかは違いますね。
例えば、現金ならば、左の借方に残高が残りますが、売上などは収益で右に残高が残ります。

記入する時に間違えないようにしましょう。

 

 

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合計残高試算表

勘定科目ごとの合計と残高の両方が書いています。

  1. 勘定科目の借方と貸方の合計を計算して、合計欄に記入
  2. 貸借差額を計算して残高欄に記入

電卓で、何度も数字を入れるのは大変で、ミスも起こりやすいです。電卓のM+やM-などの機能を使い、効率的に計算していきましょう。


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試算表でのチェック

試算表は、漏れなく転記ができているかを確認するものです。

仕訳は、借方と貸方の金額が一致しています。
その仕訳を借方も貸方も転記すると、試算表の総合計は一致します。

借方か貸方の片方だけしか転記していない場合は、総合計が合わないので、ミスを発見できます。

 

ただし、試算表では、貸借の合計が一致しない場合、転記の漏れなどのミスを確認することはできますが、勘定科目が間違っているなどのミスは発見できません。

 

 転記漏れは分かる

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仕訳の勘定科目間違えは分からない。

 

例えば、「商品5,000円を現金で仕入れた。」という仕訳

間違って「仕入 5,000/買掛金5,000」と仕訳し転記した例です。

仕訳は間違えていますが、仕訳を全て転記しているので試算表の合計は合いますので、

勘定科目の誤りは発見はできませんね。

 

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最後に

今日は、試算表の種類と記入の方法を学びました。

試算表の作成は、日商簿記の受験でも大切です。どの試算表を作るのか、しっかり把握して問題の解答をするようにしましょう。

よくあるのが、「合計試算表を作成しなさい」と問題にあるのに、「残高試算表」だと思って解答してしまった・・・。最悪です。

問題を解く時は、どの試算表を作るのか、問題文や試算表のタイトルを必ずチェックしてくださいね。

 

今日も最後まで見てくださりありがとうございました。

明日から、決算整理について書いていきます。

 

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