今日の学習内容
売上原価の算定を「売上原価」で行う決算整理を精算表の書き方と一緒に学習しましょう。
「売上原価」で算定する(おさらい)
これまで、「仕入」勘定を使って、売上原価を算定してきましたが、「売上原価」勘定を使う方法もあります。
新たに、「売上原価」という費用の勘定科目を作って、その場所で算定します。
今まで仕入勘定で行っていたものを「売上原価」の勘定で行うだけなんです。
この内容のおさらいは91話です。
それではここから今日の精算表の学習です。
売上原価の算定精算表記入
仕入の行で計算した112話と同じ数字です。
今日の例題
「期末商品棚卸高は300円であった。(当期の商品仕入高は5,000円、期首商品棚卸高は1,000円)。売上原価は売上原価の行で計算すること。」
期首の在庫は1,000円、期末の売れ残りは300円です。
Step1.仕訳をする
1.期首の商品1,000円を繰越商品(資産)から減らす
/ 繰越商品 1,000
2.繰越商品で減らした1,000円を売上原価(費用)にプラスする。
売上原価 1,000 / 繰越商品 1,000
3.仕入(費用)の5,000円を減らす
売上原価 1,000/ 繰越商品 1,000
/仕入 5,000
4.3で減らした仕入の5,000円を売上原価にプラスする。
売上原価 1,000/ 繰越商品 1,000
売上原価 5,000/仕入 5,000
5.売上原価から売れ残りの300円を減らす
売上原価 1,000/ 繰越商品 1,000
売上原価 5,000/仕入 5,000
/売上原価 300
6.5で減らした300円を繰越商品へプラス
売上原価 1,000/ 繰越商品 1,000
売上原価 5,000/仕入 5,000
繰越商品 300/売上原価 300
※売上原価に計算に必要な数字をどんどん集めて、売れ残りを最後にマイナスしていきます。
Step2.修正記入に仕訳を書く
「Step1」の仕訳を修正記入に書きます。
仕訳と同じ勘定科目に、同じ方向にそのまま書いてください。
Step3.それぞれの勘定科目の残高を記入
これから、精算表にある各勘定科目の残高を、属するグループのところに記入していきます。
【繰越商品】
- 修正記入あり→試算表左に1,000円の残高
修正左に300円、右に1,000円で、残高左に300円 - 繰越商品は資産なので、貸借対照表の借方に記入
【仕入】
- 修正記入あり→試算表左に5,000円の残高
修正右に5,000円で、残高0円 - 残高は0円なので、損益計算書に記載なし
【売上原価】
- 修正記入あり→試算表の残高0円
修正左に1,000円と5,000円、右に300円で残高5,700円 - 売上原価は費用なので、損益計算書の借方に記入
これで、売上原価の行で行う売上原価を算定する精算表の記入は完了です。
練習問題
「期末商品棚卸高は6,000円であった。(当期の商品仕入高は70,000円、期首商品棚卸高は800円)。売上原価は売上原価の行で計算すること。」
練習問題解答
今日も最後までありがとうございました。
次回の114話は、精算表「消費税の処理」です。
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