今日の学習内容
前回のブログは、「繰延べ」の仕訳を学習しました。今日は、収益の繰延べを行った場合の翌期首に行う処理を学習しましょう。
繰延べとは(おさらい)
繰延べの処理は2つのパターンです。
- 収益の繰延べ
当期に受け取った収益から、次期以降の分を差し引いて次期に持ち越す。 - 費用の繰延べ
当期に払った費用から、次期以降の分を差し引いて次期に持ち越す。
次期以降の分を差し引いて、時期に持ち越すことを繰延べといいます。
(時期に持っていく)
繰延べ翌期首の処理
決算時に繰延べの処理を行うと、必ず翌期首に再振替仕訳という逆仕訳を行います。
決算整理で行った、逆の仕訳をするということです。
なぜ、そんなことをするのか?と思うかもしれませんね。
まずは、収益の受け取りから一連の流れを確認してみましょう。
収益の繰延べ一連の仕訳
「受取家賃(収益)」を例に、受け取りから、決算日そして翌期首に行う一連の流れを確認しましょう。
- 11月1日に家賃1年分60,000円を現金で受け取った。
- 決算日になり繰延の処理を行う。
- 翌期首、再振替仕訳を行う。
1、家賃受領時の処理
通常の受取家賃(収益)の増加と現金の増加の仕訳を行います。
2、決算日の繰延処理
決算日なので、受取家賃の繰延べの処理を行います。
- 受取家賃から 次期分をマイナスする。
- マイナスした次期分を前受家賃として計上する。
3、翌期首、再振替仕訳を行う。
新しい会計期間になりました。
決算時に行った仕訳の逆仕訳を行います。
繰延べの仕訳を決算時に行ったら、翌期首には再振替仕訳を行います。
再振替をなぜするのか
決算時に行った逆の仕訳を行うのが再振替仕訳です。
この仕訳を行うことで、決算時に繰延べた収益を今年分の収益に計上するために再振替仕訳を行います。
また、前期だから前受として処理していたものも、次期になれば前受けでなくなり、その負債も取り消すことができます。
イラストで、前期末からの勘定の流れを書いてみました。
再振替をすることで、前期末に次期分としてマイナスしたものが、当期の受取家賃(収益)として計上されていますね。
そして、前受家賃の残高は、0になりました。
再振替後、このように家賃はもらっていないですが、前期に受取済みの収益が計上されます。
次期に引き継ぐ数字について
イラストの中にも書いてありますが、決算後数字が引き継がれる(繰越)のは、貸借対照表の科目だけです。
(決算の度に現金や借入金が0になるとおかしいですよね?)
損益計算書は、1年間の利益や損失を計算するものなので、収益と費用は、決算が終わり、翌期首になると0からスタートします。
繰延べの仕訳を行うと、翌期首には逆の仕訳があるということを今日は、しっかり覚えておきましょう。
練習問題
今日も練習問題を準備してみました。一連の仕訳を行いましょう。
勘定科目は、「受取地代・前受地代・現金」この3つを使用してください。
練習問題の解答
今日も最後までありがとうございました!
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