今日の学習内容
前回が「収益の繰延べ」について一連の仕訳を確認しました。今日は、費用の繰延べの一連の処理を学習しましょう。
繰延べとは(おさらい)
繰延べの処理は2つのパターンです。
- 収益の繰延べ
当期に受け取った収益から、次期以降の分を差し引いて次期に持ち越す。 - 費用の繰延べ
当期に払った費用から、次期以降の分を差し引いて次期に持ち越す。
次期以降の分を差し引いて、時期に持ち越すことを繰延べといいます。
(時期に持っていく)
今日は、2の費用の繰延べですね。
繰延べ翌期首の処理(おさらい)
決算時に繰延べの処理を行うと、必ず翌期首に再振替仕訳という逆仕訳を行います。
決算整理で行った、逆の仕訳をするということです。
費用の繰延べ一連の仕訳
「保険料(費用)」を例に、支払いから決算日そして翌期首に行う一連の流れを確認しましょう。
- 6月1日に保険料1年分45,600円を現金で支払い。
- 決算日になり繰延の処理を行う。
- 翌期首、再振替仕訳を行う。
1、保険料支払い時の処理
保険料(費用)の増加と、現金の減少の仕訳を行います。
2、決算日の繰延処理
決算日なので、保険料の繰延べの処理を行います。
- 保険料から 次期分をマイナスする。
- マイナスした次期分を前払保険料として計上
※保険料は、1年分先払いですね。
前払い保険料は「次期分を先に払った=後で保険サービスを受ける権利」なので資産の勘定科目です。
3、翌期首、再振替仕訳を行う。
新しい会計期間になりました。
決算時に行った仕訳の逆仕訳を行います。
再振替をなぜするのか
決算時に行った逆の仕訳を行うのが再振替仕訳です。
この仕訳を行うことで、決算時に繰延べた費用を今年分の費用に計上するために再振替仕訳を行います。
また、次期分だから前払いとして処理していたものも、次期になれば前払いでなくなり、その資産も取り消すことができます。
イラストで、前期末からの勘定の流れを書いてみました。
前受や前払について
前受や前払がわからなくなるという方も多いのですが、落ち着いて処理を考えてみてください。
繰延の処理ではこの2つのパターンですね。
- 収益の受取ならば「前もって受け取る」
- 費用の支払いならば「前もって払う」
イラストに出てくる、未収や未払は見越しの処理の時に登場します。
では、費用の繰延べを問題で確認してみましょう!
練習問題
今日も練習問題を用意してみました。
時系列に情報を整理して、月数を間違えないようにしましょう。
練習問題の解答
明日は、費用の繰延を例に、毎年同額を継続して払っている場合の処理を学習します。
今日も最後までありがとうございました!
Twitterは 147話「伝票制度」まで公開しています!
簿記きほんのき147
— アヤコ@かんたん!イラストでわかる簿記 (@easy_boki) 2020年4月16日
「伝票制度」
長かった帳簿も終わりました。
今日は、仕訳帳の代わりに使える
伝票制度について今日は学習しましょう!#イラスト簿記#勉強垢 #簿記 #簿記2級#簿記3級 #経理#長崎 #日商簿記 pic.twitter.com/AhtuMFbvbE