かんたん!イラストで分かる簿記

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【問題編70】債権・債務の相殺

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日商簿記3級を学習される方へおさらいができるように問題を一つずつ出題しています。これから学習する方は、簿記きほんのきからご覧ください!!

 

今回は、同じ会社に対して売掛金(債権)と買掛金(債務)があります。この債権債務を相殺する仕訳を行います。

 

 

問題70
債権・債務相殺の仕訳

本日、A社に対する買掛金300,000円および売掛金120,000円の決済日につき、A社の承諾を得て、相殺処理をするとともに、買掛金の超過分180,000円は小切手を振り出して支払った。

 

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仕訳解答

仕訳の解答です。  

 

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解き方解説

 A社に対してある債権と債務は次の通りです。

  • 売掛金120,000円(もらえる権利)=債権
  • 買掛金300,000円(支払う義務)=債務

 

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今回の取引は、もらえる権利と払う義務を相殺するなら、残り180,000円だけ払えばいいですよね?と行って相手から承諾を得て処理をした仕訳です。

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残額の180,000円を支払った処理だけをすると、今の売掛金と買掛金の残高は残ってしまうので、売掛金と買掛金の減少の処理を行います。

 


 今回の処理はこの内容ですね。

  1. 売掛金120,000円を減らす処理。
  2. 買掛金300,000円を減らす処理。
  3. 不足する分を小切手で支払う処理。
    (残り180,000円支払い)

 

 

  

【仕訳の考え方】

 

1、売掛金(資産)の減少

2、買掛金(負債)の減少

3、当座預金(資産)の減少

 

  

 

1、売掛金(資産)の減少
  ⇨
資産(ー)なので貸方の右

 

                       / 売掛金 120,000

  

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2、買掛金(負債)の減少
  ⇨負債(ー)なので借方の左

 

買掛金 300,000 / 売掛金 120,000
             

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3、当座預金(資産)の減少
  ⇨資産(ー)なので貸方の右

 


買掛金 300,000 / 売掛金 120,000
                        /当座預金180,000

 

相殺した分で不足する180,000円は小切手で支払っているので、当座預金の減少です。

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 これで取引の仕訳が完了です。

  

  

    

次回は、問題編71「商品券と税抜方式の仕訳」の問題にチャレンジしてみましょう。

今日も最後までありがとうございました。

 

 

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