問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、現金勘定と実際の現金残高が違うことが発覚した現金過不足の仕訳です。
問題9 現金過不足の仕訳
月末に金庫を実査したところ、紙幣・硬貨28,600円、得意先振出小切手3,000円、得意先約束手形10,000円、送金小切手5,000円、郵便切手2,000円が保管されていたが、現金の帳簿残高は32,000円であった。不一致の原因は判明していないため、現金過不足勘定で処理する。
解き方解説
現金過不足は、現金勘定と実際ある現金(簿記上現金で処理するもの)の誤差がある状態です。
今回は、帳簿残高は書かれていますが、実際については問題文から集計する必要があります。
簿記上の現金
- 他人振出小切手
- 郵便為替証書
- 送金小切手 など
すぐに現金に換金できるものは、紙幣・硬貨以外でも現金として処理します。
帳簿残高32,000円で実際有高は36,600円の差額4,600円を現金過不足として仕訳をしていきます。
【仕訳の考え方】
帳簿の残高を実際の残高にする!!
1、現金(資産)を増加
2、現金過不足の計上
1、現金(資産)を増加
⇨現金(+)なので借方の左
現金 4,600 /
2、現金過不足の計上
⇨現金過不足は不明の分を調査しているときに一時的に使う勘定科目
現金 4,600/現金過不足 4,600
これで仕訳が完了です。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- 帳簿残高を実際の金額に合わせる。
- 簿記上現金として扱うものをチェックする。
- 現金過不足の問題は、Tフォームなどのメモを書こう。
ちなみに、簿記の講座ではイラストにあるようにTフォームと金庫の下書きをしてもらってます。
ざっとですが、書いてみました。
- 帳簿のTフォームと実際の金額を金庫に書く。
- 帳簿をいくらにしたいか記入。
- 2の金額にするためにプラスするかマイナスするかを計算し、現金の処理をする。
- 空いている方に現金過不足を記入
期中に現金過不足を発見した時は、調査をしますので現金過不足勘定を計上しますが、決算日に過不足を発見した時は、雑損か雑益で処理します。
また、改めて問題は出題しますね。
簿記上現金として扱うものについては、ブログの33話です。
現金過不足については58話のブログでおさらいできます。
次回は、問題編10「消費税の処理」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。
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