問題編は、日商簿記3級範囲の仕訳練習問題をお届けしています。
今回は、借りていた建物の契約を解除して精算した時の仕訳です。
問題7 賃貸契約の解約と精算
建物の賃貸契約を解約し、契約時に支払っていた敷金200,000円から、原状回復のための費用120,000円を差し引かれた残高が当座預金に振り込まれた。
解き方解説
契約時に支払った敷金がどう処理されていたかを考えましょう。
その中から原状回復の費用が差し引かれています。
①の敷金は契約時に「差入保証金」という資産の勘定科目で処理されています。
今回の仕訳は、敷金を返してもらいますが、原状回復の費用を除いた分が返されますのでその仕訳を解いていきましょう。
【仕訳の考え方】
1、差入保証金(資産)の減少
2、修繕費(費用)の増加
3、当座預金(資産)の増加
1、差入保証金(資産)の減少
⇨資産(ー)なので貸方の右
※契約時に200,000円を計上していました。
/差入保証金 200,000
2、修繕費(費用)の増加
⇨修繕費(+)なので借方の左
※修理代120,000円を計上します。
修繕費 120,000 /差入保証金 200,000
3、当座預金(資産)の増加
⇨当座預金(+)なので借方の左
※敷金と修繕費の差額が返金されました。
修繕費 120,000 /差入保証金 200,000
当座預金 80,000
これで取引の仕訳が完了です。
仕訳解答
では改めて仕訳の解答です。
仕訳のポイント
- 敷金は「差入保証金」(資産)後で返してもらえる権利
- 原状回復費用は費用の増加である修繕費を計上
賃貸契約についてはブログの61話で学習しています。
次回は、問題編8「貸倒れの仕訳」の問題にチャレンジしてみましょう。
今日も最後までありがとうございました。