今日の学習内容
昨日学習した「差額補充法」の続編です。
ブログの最後に少し書いていましたが、貸倒引当金の設定をするときに、貸倒引当金の残高が見積額より多かった場合の仕訳を確認します。
前回のおさらい
当期末に貸倒引当金の残高がある場合は、足りない分だけ貸倒引当金を追加で計上します。この差額だけを補充することを「差額補充法」といいます。
【例】
- 前期末の決算で設定した貸倒引当金800円が当期末に残っている。
- 今年の売掛金残高100,000円に対して3%の貸倒引当金の設定をする。
このケースで考えてみます。
- 今年の売掛金残高は100,000円
- 貸倒引当金の設定したい見積額は
100,000円×3%=3,000円 - 貸倒引当金の残高は800円
今年設定したい貸倒引当金は3,000円です。
すでに貸倒引当金の残高が800円あるので、差額の2,200円を追加します。
このように、当期の見積額と貸倒引当金の残高との差額だけを追加計上する方法を
差額補充法と言います。
今日も差額補充法なのですが、貸倒引当金の残高が設定したい見積額より多い場合の仕訳を学習します。
貸倒引当金の残高が見積額より多い
【例】
- 前期末の決算で設定した貸倒引当金1,000円が当期末に残っている。
- 今年の売掛金残高4,000円に対して2%の貸倒引当金の設定をする。
- 今年の売掛金残高は4,000円
- 貸倒引当金の設定したい見積額は
4,000円×2%=800円
今年設定したい貸倒引当金は800円だが、すでに貸倒引当金の残高が1,000円ある。
このような状態の時ですね。
昨日の例では、貸倒引当金残高の方が少なかったので、差額を追加する処理を行いました。
ただし、上のイラストのように貸倒引当金残高が見積額より多い場合は、貸倒引当金をマイナスして見積額と同じ金額になるように戻す処理します。
今年設定したい貸倒引当金は800円だが、すでに貸倒引当金の残高が1,000円ある。
貸倒引当金を200円マイナスします。
その時の相手勘定科目を紹介します。
本日新しく登場する勘定科目
「貸倒引当金戻入」勘定
前期設定した貸倒引当金が当期の見積もりより多かった場合、過剰な分を戻すために使用する勘定科目。
- 「貸倒引当金戻入」は収益のグループ
- 収益グループなので、損益計算書の右側に記載されます。
- 収益は損益計算書の右に書かれているので
貸倒引当金戻入(+)→ 右
貸倒引当金戻入(ー)→ 左
差額補充法で戻し入れる場合の仕訳
仕訳の流れに沿って、イラストの内容の仕訳をしてみましょう。
- 決算時の残高を確認
- 貸倒れ見積額の計算
- 差額を計算する
- 貸倒れの仕訳
貸倒引当金の残高を変えて、仕訳の金額を3パターン計算してみましょう。
差額補充法は、
- 貸倒引当金残高が見積額よりが少ない場合は繰入
貸倒引当金残200円<見積額300円 100円繰入 - 貸倒引当金残高が見積額よりが多い場合は戻入れ
貸倒引当金残500円<見積額300円 200円戻入れ
明日は、実際に貸倒れが起こった場合の仕訳です。
今日も最後までありがとうございました。
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— アヤコ@かんたん!イラストでわかる簿記 (@easy_boki) 2020年4月4日
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