かんたん!イラストで分かる簿記

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簿記きほんのき59【仕訳】現金過不足の原因が判明した時

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簿記きほんのき59

いつもブログを見てくださり、ありがとうございます。
このイラストは、隙間時間に、イラストで簿記を学べるように作成しています。

日商簿記3級の範囲をイラストで紹介しています。

 

 

 

今日の学習内容

昨日のブログ(58話)で帳簿の現金残高と実際の現金が合わないことが分かり、仕訳をした山田くん。合わない原因は、売掛金の回収をしたのに仕訳をしていなかったことが分かったようです。

今日は、現金過不足の処理後、原因が分かった時の処理を学習します。

 

現金過不足の処理

  1. 現金の過不足を発見した時に、帳簿を実際有高に修正する仕訳をする。
  2. 原因を調査する。
  3. 原因が判明したら、原因となった仕訳を行う。

今日は、3の判明した時の仕訳を行います。

 

本日登場する勘定科目(昨日のおさらい)

「現金過不足」勘定

現金の帳簿残高と、現金の実際有高に不一致がある場合、原因が分かるまでの間、一時的に処理するために使う、仮の勘定科目。

  • 「現金過不足」は仮の勘定であり、どのグループにも属しません。
  • 帳簿残高、実際有高のどちらが多いかで、左右どちらにも登場します。

 

現金過不足を発見した時はこう仕訳していた

現金の帳簿残高は、120,000円であるが、実際有高を調べたところ125,000円だった。

 

発見した時に、「現金」を増やして、「現金過不足」を計上していました。

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 現金過不足は仮の勘定なので

原因が判明したら、「現金過不足」という仮の勘定は0になりますよ。 

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現金過不足の原因が判明した時の仕訳

現金過不足の原因を調べたところ、5,000円の売掛金を回収した仕訳がされていないことがわかった。現金過不足の残高は貸方に5,000円ある。

 

貸方にある「現金過不足」の5,000円が解消される仕訳と
回収したので売掛金のマイナスをする仕訳です。

原因が判明したので「現金過不足」の残は0円になる
   

 

【仕訳の考え方】
 1、「現金過不足」を0にする。
 2、売掛金(資産)を減少させる。

 

1、貸方(右)にある5,000円の現金過不足を0にする。
  ⇨逆の現金過不足の借方(左)に5,000円を書く

(借) 現金過不足 5,000  

 

2、売掛金(資産)を減少させる。
    ⇨売掛金(ー)なので貸方の右


  (借) 現金過不足 5,000売掛金 5,000 

 

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現金過不足の原因が判明した時の仕訳2

4,000円の現金過不足の原因を調べたところ、水道代の支払いをした仕訳がされていないことがわかった。現金過不足の残高は借方に4,000円ある。

 

借方にある「現金過不足」の4,000円が解消される仕訳と
水道光熱費という費用を計上する仕訳です。

原因が判明したので「現金過不足」の残は0円になる
   

 

【仕訳の考え方】
 1、「現金過不足」を0にする。
 2、水道光熱費(費用)を増加させる。

 

1、借方(左)にある4,000円の現金過不足を0にする。
  ⇨逆の現金過不足の貸方(右)に4,000円を書く

(借)                       現金過不足 4,000

 

2、水道光熱費(費用)を増加させる。
    ⇨水道光熱費(+)なので借方の左


  (借) 水道光熱費 4,000 現金過不足  4,000 

 

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最後に

過不足の原因が全て判明した仕訳を学習しました。
試験問題では、複数の原因が判明した仕訳なども登場しますが、まずは現金過不足が判明した→解消したの基本的な勘定の流れをチェックしましょう。

 また、イラストの中にも書いてありますが、

現金過不足を発見し処理をしているということは、帳簿の現金残高は実際のお金にすでに合わせているということです。

なので、原因の判明した時にまた現金をプラスしたりマイナスしたりする処理を重複させないように気をつけましょう。

 

現金過不足が決算まで原因が分からなかった場合の仕訳は、決算の仕訳を学習する時に行います。

今日も最後まで、ブログを見てくださりありがとうございました。

 

明日は、「仕訳を訂正する」のブログです。

 

 

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